• 取組事例
  • 2019.09.29 (最終更新日:2022.03.26)

「働きがいのある会社ランキング2019」から学ぶ働きがいと取り組み事例

目次

働きがいのある会社ランキング2019と取り組み事例

働きがい

Great Place to Work Institute Japanが定めた働きがいのある会社ランキング2019。今回はその中から部門ごとに、上位企業の取り組みをご紹介します。

大規模部門ランキング

まずは大規模部門ランキングの上位企業についてご紹介します。大規模部門は、従業員1000人以上という大きな企業を対象にしています。

1位 セールスフォース・ドットコム
クラウド型顧客関係管理システムの提供をしているセールスフォース・ドットコムでは、ハワイ語で家族を意味する「Ohana」グループの活動を行っています。社員だけではなく、顧客や社会も支援するという考えが特徴的で、誰もが平等で自分らしく活躍する社会の実現に向け、社員の知識と経験を共有する活動を社内外で実施しています。

2位 Plan・Do・See
ホテル・レストラン・バンケット運営・企画を行っているPlan・Do・Seeでは、部門の垣根を超えたおもてなしグランプリというサービスマンのコンペを開き、社員の意欲とスキル向上に努めています。また、採用を第一に考え、人に投資することを大事に考えるという特徴があります。

3位 ディスコ
精密加工装置の製造・販売を行うディスコでは、社員同士の関係の質を向上させるために、信頼関係をポイント、ランキング化して可視化する取り組みをしています。ただアンケートを取るだけではなく、部署対抗で発表させるなどして、社員が積極的に働きがいアップに向けて活動できる工夫を凝らしています。

4位 アメリカン・エキスプレス
クレジットカード等金融事業、旅行関連事業であるアメリカン・エキスプレスでは、育休明け社員の時短勤務期間を、子供が3歳になるまでから小学校入学までに延長しました。社員の声に耳を傾け、多様な働き方を認める姿勢が働きがいにつながっています。

5位 プルデンシャル生命保険
生命保険業であるプルデンシャル生命保険では、2018年5月から希望者を対象として、過去の経営者のスピーチなどを視聴できる朝活を実施しています。これにより仕事の原点を確認するとともに、社員の意欲向上につなげることができています。

中規模部門ランキング

次に、中規模部門ランキングの上位企業の取り組みを見ていきましょう。中規模部門は100人から999人の従業員を抱えている企業が対象です。

1位 コンカー
出張・経費・請求書のクラウドサービス事業を行っているコンカーでは、コツなどを書いたカードを配布する、社員の得意分野を他の写真に教える勉強会の実施、同僚や上司に感謝の手紙を送るといった取り組みを通じて、社員同士が高め合う文化を形成することに成功しています。

2位 サイボウズ
グループウェアの開発、販売、運用をしているサイボウズでは、全社員が1週間の働き方を宣言して共有する「新・働き方宣言」を実施。上司や同僚は各人の内容を尊重した上で業務に取り組みます。

3位 バリューマネジメント
歴史的建造物の利活用を中心とした事業展開をしているバリューマネジメントでは、全社員を対象として半期に一度プレゼン大会を行っています。テーマは「半期の振り返りと次の半期のアクションプラン」になっており、プレゼンスキルの向上だけではなく、各人の成果や意志を地位に関係なく共有することを可能にしています。

4位 freee
クラウドERPソフトの開発・販売を行っているfreeeでは、情報をオープンにして共有するという「あえて、共有する」という文化を浸透させています。また、マネージャーを「ジャーマネ」と呼ぶことで、メンバーのサポートを徹底するだけではなく、円滑にコミュニケーションを取って社員が成長する機会を創り出しています。

5位 武蔵コーポレーション
資産運用コンサルティングを行っている武蔵コーポレーションでは、パワーミーティングという名で週に2回、代表と社員数人が交代でランチミーティングを行っています。ミーティングで働きがいがある職場を作るためにどうすればいいか話し合うことで、環境の整備や社員の意欲向上につなげています。

小規模部門ランキング

最後に、小規模部門ランキングの上位企業の取り組みを見ていきます。小規模部門は、従業員25人から99人までの企業を対象にしています。

1位 アトラエ
人の可能性を拡げるインターネットサービスを行っているアトラエでは、アトラエ的プレミアムフライデーを導入し、夕方に業務を止めて、理想の組織や自分たちが目指す方向性になどについて話し合う時間を設けています。シャッフルしてディスカッションすることで、新たな発見やつながりを生むことができます。

2位 and factry
SmartphoneApp、IoT事業を行うand factryは、コミュニケーションが生まれるオフィス設計をしています。必要以上のパーテーションを設けないようにし、風通しをよくしています。また、カフェスペースを作ることで、社員が気軽に話せる雰囲気作りをしています。

3位 GRIT
英語コーチングPROGRITの企画・運営をしているGRITでは、全社員が一緒に働きたいと思うか考える採用形式を採っています。こうすることで、社風に合った社員が入社することになり、円滑な業務へとつなげることができます。

4位 イグニッション・ポイントグループ
経営コンサルティングと新規事業創出をしているイグニッション・ポイントグループでは、「あなたを社長・役員にします!」CXOチャレンジ制度と称して、社員が新規事業創出で社長や役員として関与できる仕組みを実施しています。これによりメンバーの成長やキャリア支援につなげることができます。

5位 iYell
住宅ローンテック企業としてサービスを展開しているiYellでは、会社の目標や価値観を社員全員で考える、福利厚生の導入、希望異動制度やMVP選出など、社員が働いてよかったと思えるような、社員ファーストの職場作りを目指しています。

働きがいのある会社ランキングとは

そもそも働きがいのある会社ランキングとは何かと思う方もいるでしょう。働きがいのある会社ランキングとは、Great Place to Work Institute Japanと外部有識者が参加企業のアンケート結果を元に分析、点数化したランキングのことです。従業員が25名以上の法人ならエントリーすることができます。

Great Place to Workは世界約60ヶ国で活動する研究機関で、30年に渡って働きがいのある会社を研究してきました。働きがいのある会社についてはスペシャリストであると言えます。そのスペシャリストが作成しているランキングですから、データの信憑性は高いと言っていいでしょう。

働きがいのある会社にするには

働きがいのある会社

働きがいのある会社にするにはどうしたらいいかということは、経営者だけではなく、社員も考えるべき大事なことです。ここでは、そもそも働きがいとは何か、また働きがいのある会社の作り方についてご説明します。

働きがいとは

働きがいとは、社員が経営者を信頼、尊敬し、公正に扱われている状況の中で、同僚と連帯感を持ち、誇りを持って仕事できる状態のことを言います。
経営者との関係、職場の人間関係、仕事への想いが揃って初めて働きがいのある仕事であると言えます。経営者や人間関係が良くても仕事に誇りを持てないと働きがいは低いでしょうし、仕事に誇りを持っていても、経営者に不信感を抱いていては、働きがいが出てきません。
全ての要素を満たしていることで、社員は働きがいがあると感じるのです。つまり、経営者への信頼と尊敬、公正さ、連帯感、仕事の誇りという要素を満たしている会社が、働きがいのある会社だということになります。

働きがいのある会社の作り方

働きがいのある会社を作るためには、まずは働きがいの定義にあるように、経営者が社員に信頼、尊敬され、社員を公正に扱うという環境を作る必要があります。その上でチームの連帯感や仕事への誇りが生まれる仕組み作りをするといいでしょう。
全社員が主役になり、自分の能力の向上と会社の成長について考えることができる取り組みをすることで、社員は働きがいがある会社だと感じるようになります。トップダウンではなく、風通しの良い環境を作ることが大事になるのです。

まとめ

Place to Work Institute Japanの働きがいのある会社ランキング2019の上位企業の取り組みを見れば、どんな職場が働きがいがあるのかわかるようになります。
これらの事例を参考にして、社員が誇りを持って働くことができそうな、働きがいがある職場を目指しましょう。働きがいがある職場では従業員もイキイキ楽しく仕事をしてくれることでしょう。

問い合わせ
各種取材やサービスに関することなど、
お気軽に問い合わせください。