• 経営者
  • 2022.09.15

リターンを求めない健康経営! 強みは「利他の心」と「完結力」

  • 株式会社二期 代表取締役
  • 奥村 茂和
  • 経営者
  • 2022.09.15

リターンを求めない健康経営! 強みは「利他の心」と「完結力」

  • 株式会社二期 代表取締役
  • 奥村 茂和
株式会社二期 奥村 茂和
目次

健康経営を始めたきっかけ

二期 健康経営

 そもそものきっかけとしては、2020年からの新型コロナウイルスが感染拡大している現状をどう乗り切るか?という事を経営層と話し合い、従業員のモチベーションをいかに高く保つことができるかを考え、アンケートを取りながら仕事への意欲を下げないための色々な施策を始めていったことがきっかけになります。

 税理士さんから健康経営優良法人という制度を紹介された時は、実は健康経営という制度についてあまり良く分かっておりませんでした。当初は、財務の見直しについてか何か?と思ったくらいです。よくよく制度について話を聞いてみたところ、従業員への健康施策に取り組んでいる企業に与えられる認定であり、弊社が取り組んでいることがまさにそのものなので申請をしたらどうかと勧められ、認定取得に至った次第です。


 健康経営優良法人の認定をもらうことが最初の目的ではなく、従業員の働く意欲向上の為に一つ一つの施策を積み重ねていき、健康経営優良法人に認定して頂いたと考えております。

こだわりの健康経営(二期ならではの健康経営)

健康経営 こだわり

 すべての施策に対してこだわりを持っていますが、二期では自社で作った施設を活用した施策を行っております。

 まず屋上には、一度に20名近くが利用する事が出来るラウンジテラス「NIKI terrace(ニキテラス)」があり、従業員同士でコミュニケーションを取ることができるイベントを、会社主催で定期的に行っております。

 もちろん定期イベントの他にもテラスを使うことも出来ます。お昼を食べるも良し、打ち合わせ場所に使うも良し、仕事をするのも良し、昼寝にも良しと幅広く活用することが出来ます。

 快適な空間創造は、弊社の最も得意なところです。コロナ禍の鬱屈した雰囲気では、仕事のモチベーションも上がりません。開放感溢れるアウトドアの空間を設置することで従業員のモチベーション向上を実現しています。

 その他に、弊社には自社ジム「NIKI salon(ニキサロン)」を常設しております。

従業員がウェイトトレーニングやストレッチ、サンドバッグなどで、いつでも体を動かすことができるのはもちろん、元キックボクシング日本チャンピオンのトレーナーと、ピラティス専門トレーナーのパーソナルトレーニングを受けることもできます。

 その他にユーチューバーが撮影に使ったりすることもあり、トレーニングを行う目的以外にも、従業員の刺激にもなっています。

 また、トレーナーからは健康リテラシー講座や定期的な健康情報の発信もしてもらっており、ニキサロンは色々な角度からの健康施策に役立てることが出来ています。

 その他の施策として、食事に対しての施策も実施しております。

ヒアリングやアンケートで話しを聞くと、コンビニで簡単にランチを済ませてしまうような従業員が多いと聞きました。このままでは食事に偏りが出てしまいますので、食事を見直してもらうきっかけを考えました。そこで弊社では、駅前のカフェと提携して社員食堂のようにいつでも美味しい食事がカフェで食べられる制度を作りました。ランチ以外にも打ち合わせなどで利用できるため、食事の偏りを徐々に減らしていけるようになります。

また食事チケットと共にカフェと弊社のダブルネームのコースターを作りましたが、これは社員の気分を上げると共に、取引先の方々を招いて打ち合わせに使ったりする時に話題のきっかけにもなります。

 二期の健康経営への考え方として、会社が従業員を無理やり引っ張り上げるという考えや、従業員へ強制して無理やり施策をやらせるという考えはありません。

 少ない従業員数だからこそ出来るのかもしれませんが、必ず従業員からアンケートを取ったりヒアリングしたりと、従業員が本当にやりたい施策や、モチベーションが上がるような施策を継続して行っております。

健康経営に取り組んで最も感じたことは

健康経営 取り組み

 健康経営を実施することにより、今まで外に向けていたエネルギーを内部に向けることによって、会社を見つめ直す良いきっかけになったと思います。

 コロナの影響を防ぐために始めた施策ですが、従業員がモチベーションを高く保って働ける環境を作るという施策が、結果的に会社に還元されていると感じています。

 弊社の場合は健康経営を単に従業員が健康になるだけの施策とは考えておりません。

 お取引先の方が会社にいらっしゃったら、従業員は必ず自社ジムや屋上テラスをご案内しますし、外での打合せを行う際は、提携先のカフェで行います。

 綺麗なジムや屋上テラスをお客様にご案内したり、二期とカフェのダブルネームのコースターを見せることで、それを見たお客様は社内にこんな施設や制度があるのかと驚かれます。そうすると従業員はあらためて自分の会社を誇りに感じますし、自信をもって仕事に向き合えます。

それを通じて従業員もモチベーションが上がっていくと感じています。

 常に、従業員に対して何ができるのか。どうすれば従業員の意欲が上がるのかを考え様々な施策という点を打つことで、点が線となり各施策全体に一貫性が生まれ、結果として還元されているように感じます。

これまで健康経営を続けてきて苦労したこと

健康経営 苦労

 実は、苦労したという気持ちや考えはまったく無いんですよね(笑)

それは何か施策を行うのであれば徹底的に、そして楽しくやることを大切にしているからです。

 屋上のラウンジテラスも安っぽくならないよう、家具や配置にこだわりって作りました。チープな作りのテラスではイベントなどで利用していても楽しくないし、気分も上がらないからです。

 私は元々、家具を選んだりすることも好きなので、テラスを作りながら私自身も楽しませてもらいました

 自社ジム作りも同じです。予算をかけずに簡素な作りのジムにすることも出来ます。

でもそれでは従業員がトレーニングするときにモチベーションが上がらないと思います。

そのため、マシンや内装にもこだわり本格的なジムを作りました。今では知り合いの経営者に、自社でのジム作りをお勧めしているくらいです。

 弊社はアスリートの支援の活動も行っておりますが、これも健康経営の施策の一環です。アスリートと交流する、応援しているアスリートの試合を見に行く、選手が試合で勝つ。すべてモチベーションが上がる事だと思います。誰かがやるのをただ待つのではなく、自ら率先して企画し楽しく作っています。なので、苦労や大変だという気持ちや考えは無いですね。

健康経営の投資対効果をどのように考えていますか?

投資対効果 健康経営

 弊社では、従業員が上げた利益は従業員に還元するという考えを重視しております。

なので健康経営の施策がコストであるという考え方や、施策に対してリターンを求めるという考えは持っていません。従業員があげた利益なので、還元されて当然です。すべての施策は、従業員に楽しく仕事をしてもらうための「投資」です。

 効果というのであれば、健康経営優良法人を取得したことで、様々な方々から二期という会社を見てもらえる機会が増えたと実感しております。

 健康経営優良法人を取得したと聞いてご連絡を頂いた企業や銀行もありますし、従業員に還元するという活動を知って、二期に入社をしたいと言ってくれる求職者もおります。

知り合いの企業からも二期への入社をご紹介してくださるなど、今年も求職者の多くが弊社の健康経営の取り組みを見て応募をしてくださり、そして入社をしてくれました。これも投資に対しての効果と言えるかもしれません。

今後、二期が目指す健康経営の理想像

健康経営 二期 理想像

 今後も二期は、常に楽しい会社であり続けたいです。

実は、事務所を移転する予定があるのですが、移転した際は自社内にジムと共にリングを設営する計画です。このリング計画は若手アスリート支援の意味もあり、選手達に使ってもらったり、イベントを開催したりと、多目的スペースになる予定です。

それにしても社内にリング?と驚かれるかもしれませんが、アスリート達が身近にいることで日々のトレーニングや体調管理、食事管理、メンタルマネジメントなど、ビジネスパーソンとして従業員達も多くの学びを得る機会にもなります。

会社にリングがあり、そこでの減量の様子や試合の様子を見たり、SNSで発信することで、認知度があがり、さらに自分の会社を誇りに思えると考えます。

これも点と線の考えですね。今後も様々な施策を行っていく予定です。

 将来、日本や世界情勢がどのようになるかは分かりません。

しかし、何が起こったとしても会社が確実に従業員を守れるように盤石な組織作りをしていき、その組織作りの一環として、今後も健康経営を推進します。

 私が一番重要視しているのは「人」です。

人が物を作り、人が仕事を作るからです。たくさんの信用のおける人に集まってもらえる会社にするために、人に対して投資をしていく、そして今後も皆が喜ぶような楽しい会社を継続するために、人の縁を大切にしていきながら健康経営を進めていき、次の世代、そしてまた次の世代にニキイズムを継承していきます。

 弊社の従業員の平均年齢は30代ととても若いです。

若い従業員がモチベーション高く成長している様を見てると、私も次のステージに向かって成長したいと思えてきます。これが今の私の目標です。


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