- 健康経営
- 2021.02.02 (最終更新日:2022.03.26)
健康経営から見るコミュニケーションの重要性と対策事例
- 目次
なぜ今、コミュニケーションが求められているのか
コロナによって仕事だけではなく、世の中で求められていることが変わってきました。マスク、消毒、手洗いうがいなど、以前までも行っている人はいましたが、今はそれらを行うことが他人からも求められることになっています。
会社に関していえば、これまで会社に出社して、朝礼を行い、顔を合わせて会議をして業務を行い、食堂のある会社では、仲間と一緒に食べに行き、午後も同じ空間で全員で業務を行うというのが当たり前でしたが、今はリモートワークが推奨され、そもそも出社しないスタイルがいいとされています。
その中で注目をしてほしいのが「コミュニケーション」です。
コロナ前も、健康経営を行ってきている会社では注目されていましたが、コロナ禍、アフターコロナでもさらに重要なものとなってきています。
それはなぜなのかを踏まえて健康経営での対策方法をお伝えします。
会社に関していえば、これまで会社に出社して、朝礼を行い、顔を合わせて会議をして業務を行い、食堂のある会社では、仲間と一緒に食べに行き、午後も同じ空間で全員で業務を行うというのが当たり前でしたが、今はリモートワークが推奨され、そもそも出社しないスタイルがいいとされています。
その中で注目をしてほしいのが「コミュニケーション」です。
コロナ前も、健康経営を行ってきている会社では注目されていましたが、コロナ禍、アフターコロナでもさらに重要なものとなってきています。
それはなぜなのかを踏まえて健康経営での対策方法をお伝えします。
コミュニケーションを重要視することで変わる従業員
職場は仕事をするところであって、社員同士で友だちになりに行く場所ではないという考え方があったため、会社としては社員同士の会話を推奨しているところはほとんどありませんでした。
昭和の時代に合った飲み会も、今の時代には合わないということで推奨しない会社が増えてきているところでもあったのですが、上司と部下、同僚同士のコミュニケーションが活発にならなくなったため、同じ会社であっても他部署の人との摩擦が起き始め、仕事にも支障をきたすようになっていったのです。
すべてがコミュニケーションの改善で変わるものかといえば、微妙なところはあるかもしれませんが、上司と部下、同僚同士、他部署の人同士の普段からのコミュニケーションが豊かになれば、あの人はこういう人だから仕事をするときにもこういう考えを持つかもしれないという風に考えることができ、摩擦が減っていく可能性は大いにあります。
健康経営優良法人の制度・施策実行の項目の中に「コミュニケ-ションの促進に向けた取り組み」があるのもそのためです。コミュニケーションが促進されれば、社内交流が生まれ、新しい企画を作るのにも役立ち、会社の発展へとつながるかもしれません。
閉鎖された空間では、できない考え方です。
昭和の時代に合った飲み会も、今の時代には合わないということで推奨しない会社が増えてきているところでもあったのですが、上司と部下、同僚同士のコミュニケーションが活発にならなくなったため、同じ会社であっても他部署の人との摩擦が起き始め、仕事にも支障をきたすようになっていったのです。
すべてがコミュニケーションの改善で変わるものかといえば、微妙なところはあるかもしれませんが、上司と部下、同僚同士、他部署の人同士の普段からのコミュニケーションが豊かになれば、あの人はこういう人だから仕事をするときにもこういう考えを持つかもしれないという風に考えることができ、摩擦が減っていく可能性は大いにあります。
健康経営優良法人の制度・施策実行の項目の中に「コミュニケ-ションの促進に向けた取り組み」があるのもそのためです。コミュニケーションが促進されれば、社内交流が生まれ、新しい企画を作るのにも役立ち、会社の発展へとつながるかもしれません。
閉鎖された空間では、できない考え方です。
コロナ前に行われてきた実際のコミュニケーションの促進に向けた取り組みとは
コロナ前に行われてきたコミュニケーションの増進に向けた取り組みで多かったのが、イベントです。健康に関するイベントを行うことで、健康への意識付けと他の部署との交流を促進することができました。
例えば万歩計を付けて、1月間にどれだけチームで歩けたかを競い合わせてみたり、チームで3か月の間にどれだけ痩せられたかを競い合ったりなど、グループを組んで競わせることで交流が生まれ一体感につながっていきます。
また、月に3人まで他部署の人を誘って飲みに行くときには会社が飲み会の補助金を出すというような取り組みを行っているところもありました。
イベント以外では、セミナー、例えばヨガのセミナーや自己啓発のセミナーを会社負担で行い、そこに来ている社員同士の交流を図るようにするなど、複合的な取り組みを行い、従業員の心と体の健康を促進していました。
ただこれらは、コロナ禍においてはできないものが増え、新しい取り組みが今は求められています。
例えば万歩計を付けて、1月間にどれだけチームで歩けたかを競い合わせてみたり、チームで3か月の間にどれだけ痩せられたかを競い合ったりなど、グループを組んで競わせることで交流が生まれ一体感につながっていきます。
また、月に3人まで他部署の人を誘って飲みに行くときには会社が飲み会の補助金を出すというような取り組みを行っているところもありました。
イベント以外では、セミナー、例えばヨガのセミナーや自己啓発のセミナーを会社負担で行い、そこに来ている社員同士の交流を図るようにするなど、複合的な取り組みを行い、従業員の心と体の健康を促進していました。
ただこれらは、コロナ禍においてはできないものが増え、新しい取り組みが今は求められています。
テレワークによるメンタルヘルスの問題
緊急事態宣言時は国からテレワークが求められ、緊急事態宣言が終わった後もテレワークが求められる時代になりました。企業は、パソコンやWi-Fi環境などのインフラを準備することしか見えていないところが多く、その結果、働き手のメンタルヘルスが悪化したという結果が出ています。
テレワークは、自宅での仕事ができるようになればそれでいいというものではありません。家族と住んでいる社員は、インフラと静かになれる場所があればそれで大抵は完了するのですが、20代、30代など若手の多くは未婚で一人暮らしという人が多くいます。
これまで会社に出社していた時は、それほど健康面で企業が気にかける部分は少なかった世代ですが、テレワークになると話は別です。彼ら自身も気づいていなかった部分ではありますが、会社に行くと多くの人たちと自然と接することになります。それが、テレワークになると、人と接することがゼロになるのです。
もちろんウェブ会議などで、多少の交流は発生するかもしれませんが、会社に行っていたときのことを考えると、ほぼゼロといってもいいぐらいの頻度です。
そのため何が起きたかというと、メンタルヘルスでの不調を訴える人たちが出てきました。中にはうつ状態になってしまった人もいます。
これを解消するために必要なのは、人とのコミュニケーションです。
健康経営を行っている企業では、メンタルヘルスへの理解も高いため、コミュニケーションの重要性を知っているので、メンタルヘルスでの不調を訴える社員の数を多少は抑えられています。それでも、新しい様式の時代に入ったばかりのため、どういった方法でコミュニケーションを活発にしていけばいいのかの答えは出ていません。
テレワークは、自宅での仕事ができるようになればそれでいいというものではありません。家族と住んでいる社員は、インフラと静かになれる場所があればそれで大抵は完了するのですが、20代、30代など若手の多くは未婚で一人暮らしという人が多くいます。
これまで会社に出社していた時は、それほど健康面で企業が気にかける部分は少なかった世代ですが、テレワークになると話は別です。彼ら自身も気づいていなかった部分ではありますが、会社に行くと多くの人たちと自然と接することになります。それが、テレワークになると、人と接することがゼロになるのです。
もちろんウェブ会議などで、多少の交流は発生するかもしれませんが、会社に行っていたときのことを考えると、ほぼゼロといってもいいぐらいの頻度です。
そのため何が起きたかというと、メンタルヘルスでの不調を訴える人たちが出てきました。中にはうつ状態になってしまった人もいます。
これを解消するために必要なのは、人とのコミュニケーションです。
健康経営を行っている企業では、メンタルヘルスへの理解も高いため、コミュニケーションの重要性を知っているので、メンタルヘルスでの不調を訴える社員の数を多少は抑えられています。それでも、新しい様式の時代に入ったばかりのため、どういった方法でコミュニケーションを活発にしていけばいいのかの答えは出ていません。
コロナ禍でもできるコミュニケーション増進の取り組みとは
・バーチャルイベント
バーチャルイベントによる社員同士のコミュニケーションの活性化を行った会社があります。
これは福利厚生の一環として運動習慣化支援ツールを導入し、アプリを登録した人たちがそれぞれのクラスに割り振られ、毎週課題を3クラスずつ公開し、4週連続で課題をクラスで達成できた社員には抽選でプレゼントをするというもの。
抽選結果は全社イベントで発表します。
またイベント中は、自分がどれだけ課題(スクワット10回チャレンジやリズムウォークなど、体を動かすものが与えられます)をこなしたかだけではなく、ほかの社員がどれだけ頑張っているかも見ることができます。
さらに、雑談ができるレビューを書く場所もあるので、そこでコミュニケーションが生まれるというわけです。
このアプリは、就業時間中だけではなく、いつでもアクセス可能なので、仕事が終わってからでも使うことができるのも利点。
こういったものがあると、一人暮らしの社員でもリモートワークをしていて孤独を感じることもありませんし、同僚と一緒に行ったり、上司と一緒に行ったりして、まずは近いところからコミュニケーションを図っていくことで、お互いに新しい側面が見られ、仕事も活性化していくのではないでしょうか。
・バーチャルとリアルを融合させたイベント
コロナ禍になり、これまで企業で行っていた運動会のようなものも気軽に行うことができなくなりました。そこで行われたのが、社員同士のコミュニケーションと健康増進を図ることができるチーム対抗のウォーキングイベントです。
ウォーキングアプリをインストールし、チームメンバーの2週間の平均歩数で競い合います。
1チームは10名から15名。平均歩数で競い合うため、チームの人数が違っていても問題にはならないというのがいい点です。
このイベントは総勢45チームで競い合うものだったため、非常に多くの人たちが参加し、これまでにないコミュニケーションが生まれました。
リモートワークをしていると、歩く機会が減るというのが健康的にも問題になっています。そのため、朝のウォーキングや、昼食時のウォーキング、仕事が終わってからのウォーキングなど、個人が意識して運動を取り入れないと動くことができません。
それをゲームを通して、自発的に動いたり、チームのメンバーに「今日は何歩歩きましたか?」と聞かれて、歩かなければいけないという意識にもっていったりすることができます。
また、運動会は開催できませんが、個人でのウォーキングであれば、周りの目を気にすることもありませんし、コロナ禍であっても十分に行っていいこととして取り上げられているので、競い合った2週間が終わっても、個人的に続ける人たちが増えることを願ってのイベントでもありました。
また、イベントが始まる前に、1分間のプレゼンやウォーキングスクールの講師による「効率的な姿勢や歩き方」などのセミナーも行ったそうです。
コロナ禍であっても運動ができる仕組みを作り、同時にコミュニケーションが取れるというものを考えていくのが、今後の健康経営での課題となっていくでしょう。
バーチャルイベントによる社員同士のコミュニケーションの活性化を行った会社があります。
これは福利厚生の一環として運動習慣化支援ツールを導入し、アプリを登録した人たちがそれぞれのクラスに割り振られ、毎週課題を3クラスずつ公開し、4週連続で課題をクラスで達成できた社員には抽選でプレゼントをするというもの。
抽選結果は全社イベントで発表します。
またイベント中は、自分がどれだけ課題(スクワット10回チャレンジやリズムウォークなど、体を動かすものが与えられます)をこなしたかだけではなく、ほかの社員がどれだけ頑張っているかも見ることができます。
さらに、雑談ができるレビューを書く場所もあるので、そこでコミュニケーションが生まれるというわけです。
このアプリは、就業時間中だけではなく、いつでもアクセス可能なので、仕事が終わってからでも使うことができるのも利点。
こういったものがあると、一人暮らしの社員でもリモートワークをしていて孤独を感じることもありませんし、同僚と一緒に行ったり、上司と一緒に行ったりして、まずは近いところからコミュニケーションを図っていくことで、お互いに新しい側面が見られ、仕事も活性化していくのではないでしょうか。
・バーチャルとリアルを融合させたイベント
コロナ禍になり、これまで企業で行っていた運動会のようなものも気軽に行うことができなくなりました。そこで行われたのが、社員同士のコミュニケーションと健康増進を図ることができるチーム対抗のウォーキングイベントです。
ウォーキングアプリをインストールし、チームメンバーの2週間の平均歩数で競い合います。
1チームは10名から15名。平均歩数で競い合うため、チームの人数が違っていても問題にはならないというのがいい点です。
このイベントは総勢45チームで競い合うものだったため、非常に多くの人たちが参加し、これまでにないコミュニケーションが生まれました。
リモートワークをしていると、歩く機会が減るというのが健康的にも問題になっています。そのため、朝のウォーキングや、昼食時のウォーキング、仕事が終わってからのウォーキングなど、個人が意識して運動を取り入れないと動くことができません。
それをゲームを通して、自発的に動いたり、チームのメンバーに「今日は何歩歩きましたか?」と聞かれて、歩かなければいけないという意識にもっていったりすることができます。
また、運動会は開催できませんが、個人でのウォーキングであれば、周りの目を気にすることもありませんし、コロナ禍であっても十分に行っていいこととして取り上げられているので、競い合った2週間が終わっても、個人的に続ける人たちが増えることを願ってのイベントでもありました。
また、イベントが始まる前に、1分間のプレゼンやウォーキングスクールの講師による「効率的な姿勢や歩き方」などのセミナーも行ったそうです。
コロナ禍であっても運動ができる仕組みを作り、同時にコミュニケーションが取れるというものを考えていくのが、今後の健康経営での課題となっていくでしょう。
バーチャルを生かしたものでコミュニケーションを図っていく
人と直接話をしたり、食事をしたりというのが難しくなってきた時代でも、コミュニケーションの増進を考えるのであれば、やはりバーチャルの要素は見過ごせません。
今回紹介した取り組み事例は、バーチャルと運動を掛け合わせて、コミュニケーションの増進を図るものでしたが、他にも取り組んでいる企業はあります。
例えば、料理セミナーなどをオンラインで行い、そこに書き込みができるような仕組みを作れば、ただ一方的に見ているだけではなく、参加型になることで講師とのやり取りも生まれますし、セミナーを見ている社員同士の交流も生まれるため、コミュニケーションの増進を図ることができます。
実際にそういったことが、今後は増えていくでしょう。
健康経営における「コミュニケーションの促進に向けた取り組み」は見逃しがちだった項目かもしれませんが、コロナ禍においては重要な項目の一つです。
これから健康経営優良法人の認定を考えているのであれば、議題に挙げて自分の会社でなら、どういったものがいいのかをぜひ検討してみてください。
今回紹介した取り組み事例は、バーチャルと運動を掛け合わせて、コミュニケーションの増進を図るものでしたが、他にも取り組んでいる企業はあります。
例えば、料理セミナーなどをオンラインで行い、そこに書き込みができるような仕組みを作れば、ただ一方的に見ているだけではなく、参加型になることで講師とのやり取りも生まれますし、セミナーを見ている社員同士の交流も生まれるため、コミュニケーションの増進を図ることができます。
実際にそういったことが、今後は増えていくでしょう。
健康経営における「コミュニケーションの促進に向けた取り組み」は見逃しがちだった項目かもしれませんが、コロナ禍においては重要な項目の一つです。
これから健康経営優良法人の認定を考えているのであれば、議題に挙げて自分の会社でなら、どういったものがいいのかをぜひ検討してみてください。
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