• 取組事例
  • 2020.12.01 (最終更新日:2022.03.26)

油断しがちな生活習慣病に目を向けた健康経営の取組事例

目次

健康経営優良法人認定基準で選択項目になっている生活習慣病予防

健康経営優良法人2021の認定基準の中には生活習慣病の予防対策の項目が入っています。ただし、中項目「従業員の心と身体の健康づくりに向けた具体的対策」の中にある小項目6個のうちの一つに「健康増進・生活習慣病予防対策」とあり、さらに評価項目まで分けると生活習慣病は3つの項目「⑩食生活の改善に向けた取り組み」「⑪運動機会の増進に向けた取り組み」「⑫女性の健康保持・増進に向けた取り組み」に分かれています。

この中項目「従業員の心と身体の健康づくりに向けた具体的対策」には評価項目が8個あり、その内の一つは必須(受動喫煙に関するもの)ですが、他の7項目は選択制で3つをクリアしていれば他はクリアしていなくてもいいとなっています。そのため、生活習慣病に関する項目を選ばなくても、健康経営優良法人は認定されるということです。

ですが、健康のことを従業員に意識をしてもらうなら、「生活習慣病」に対する意識は持っていてほしいものです。そこで今回は、生活習慣病対策に取り組んでいる企業の取り組み事例をご紹介します。

化学工業薬品製造販売企業が行う生活習慣病への取組

食生活 この企業では生活習慣病対策の中でも「食生活」「運動」の二つに重点を置いた取り組みをしています。

食生活では、システム上での問診や測定データ(血圧・体重等)を基に、10分程度で分析される結果と個別アドバイスを表示し、さらに個人の将来の健康状態を予想させて自動出力させる機械を導入しています。どんな結果が出るのかというと、例えば肥満傾向の人であれば、食生活へのアドバイスが自動で出てくるというものです。2018年から導入し、希望する人だけに使ってもらっていたものが、2020年には9割以上の人が2か月に1度のペースで活用しているそうです。

次に運動では、社員の動向を調べていくうちに、社員たちの多くがマラソンをしていたことがわかり、会社内にマラソンチーム(同好会)を発足させ、部署の垣根を超えたコミュニケーションも取れるような取り組みも併せて行っています。会社としては、4大会参加費、ユニフォーム制作費用を全額負担しサポート。また、身体を動かしてもらうために、ソフトボールの活動も始め、地域の大会に出場。2年に1回は家族ソフトボール大会も実施し、子どもと一緒に参加できるイベントも作り、社員だけではなく家族も健康を意識できるような取り組みを行っています。

車のディーラー企業が行う生活習慣病への取組

運動 この企業でも、生活習慣病対策の中で「食生活」「運動」の二つに重点を置いた取り組みをしています。

食生活では、社員食堂のメニューをカロリー別におかずをチョイスできるヘルシー仕出し弁当の提供をしています。また、食事をする時に社員同士のコミュニケーションが円滑になるように、食堂を改修しより良い空間をつくっています。

次に運動では、社員全員に電子万歩計を携帯してもらい、毎月穂数を集計して、個人別・部署別実績をニュース形式で公表して、社員たちのやる気をアップさることもしています。また、ウォーキングコンテストも不定期に実施して、楽しみながら継続して運動する環境づくりに力を入れている会社です。

土木業の企業が行う生活習慣病への取組

ウォーキング この企業では、生活習慣病対策の中で「運動」に重点を置いた取り組みをしています。

運動機会の増進を実施するためにはどうすればいいかを、土健保さんに相談をして、一緒に何をするのかを考えるということをしています。実際に行ったこととしては、土健保の健康活動助成金で、運動不足解消のためにバランスボールを購入し、それを社員全員に配布して家で行ってもらうなどです。家に持ち帰れば、従業員の家族も使うため、家庭内でも健康に対して意識を向けることができます。

また土健保さんの健康イベント「みんなで歩活(スマホアプリの歩数ランキングをグループごとに競うイベント)」に会社として参加するなど、この企業では土健保さんと協力して健康経営の取組を行っています。

生活習慣病対策は身近なところからできる

健康経営のための取組を何から始めるのかと考えると範囲が広いため、中々定まらないということもあります。ですが、「生活習慣病対策」という風に考えれば、まずは運動を取り入れてみると考えてみると健康経営を始めやすいのではないでしょうか。

今回の取組事例では、会社独自で行っているところもあれば、健保に相談しながら取組を行っているところもあります。自社だけで考えるのには限界があると思ったら、周りに相談をしながら進めてみてください。健康経営はその一歩が大事です。

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