• 健康経営
  • 2020.03.19 (最終更新日:2022.03.26)

コミュニケ-ションの促進に向けた取り組み

目次

コミュニケ-ションの促進に向けた取り組みをすることで職場の活性化を図る

本項目は、役職や担当を越えた従業員同士の連携の強化やメンタルヘルス不調の防止等のため、組織内のコミュニケーションを促進する取り組みを行っているかを問うものである。
引用:健康経営優良法人 2020(中小規模法人部門)認定基準解説書

コミュニケ-ションの促進に向けた取り組みは、健康経営優良法人認定基準の第三項目「制度・施策実行」の中の「健康経営の実践に向けた基礎的な土台づくりとワークエンゲイジメント」の中にある4つの項目のうちの1つです。健康経営有料法人に認定されるためには、この4つの項目のうち1項目を達成する必要があります。そのため、必ずしも「コミュニケ-ションの促進に向けた取り組み」をしなければいけないというわけではありませんが、職場内のコミュニケーションによる関係性を良好にするための項目です。

コミュニケ-ションの促進に向けた取り組みと健康経営の関係

コミュニケーション コミュニケーションの促進を行うことが、なぜ健康経営につながるのかというところで疑問を抱く人もいるのではないでしょうか? コミュニケーションはコミュニケーションであり、それは健康診断等で測れるものではないからです。ですが、逆のことを考えてみるとこの項目の意味が見えてくるかもしれません。

もしコミュニケーションが円滑ではない職場だとすると、どうでしょうか? 上司から部下へものを伝えても部下が悪い意味で受け取る場合もありますし、それに気づいていない上司は訂正もフォローもすることもありません。そうなると、その部下は落ち込んだり上司を疎ましく思ったりして、さらに溝は深まっていき、業務連絡をするだけでもぎすぎすとしてしまうかもしれません。

他部署間でのコミュニケーションの場合もそうです。何のコミュニケーションも取れていない部署間で仕事をするとき、普段使っている言葉が違う場合もあり、伝え手と受け手の意思疎通ができず部署間での対立が起きてしまう可能性もあります。

そんな状態では精神的な健康を害してしまう危険もあるため、この項目が設置されています。

コミュニケ-ションの促進に向けた取り組みとは

コミュニケーション促進 ではコミュニケーションの促進を図るために何をすればいいのかという話をしていきましょう。それは、従業員同士のコミュニケーション向上を目的としたイベントもしくは、外部機関主催のイベントへの参加を1年に1回以上定期的に行うことです。1回以上であれば、何回行ってもかまいませんが、「定期的」ということが大事ですし、社内のコミュニケーションの促進を目的にしなければ意味がありません。

ただし、従業員による有志のイベント開催では、この項目には当てはまりません。あくまで事業者が主体となってイベントを開催もしくは外部のイベントへ行くように進めることに意味があります。

より具体的なコミュニケーション促進の適合・不適合例

それではここからは、具体的なコミュニケーションの促進方法の例を挙げていきます。

【適合例】

・従業員のコミュニケーション向上のためのオフィス環境の整備
(例えばコミュニケーションの円滑化を目的としたフリーアドレス(固定席の廃止)の導入など)

・従業員のコミュニケーション促進を目的とした外部機関主催のイベント等への組織としての参加

・従業員のコミュニケーション促進を目的とした懇親会やイベント等の実施
(例えばコミュニケーションの向上を目的とした家族同伴の社内運動会など)
→ただし、単なる健康増進や費用削減など、目的がコミュニケーションの促進が主ではない取り組みの場合は不適合
(例えばコミュニケーション促進を目的とした会社による費用負担の忘年会の実施など)
→会社による費用負担や場所の提供等がある場合は適合で、それ以外は不適合

【不適合例】

・メンタルヘルス相談コーナーの設置
→他項目「⑮メンタルヘルス不調者への対応に関する取り組み」があるため、ここでは不適合

・企業展示会への出展といった自社製品の販売促進等の延長上のイベント等への参加

・顧客満足向上のためのワークショップ開催など、業務のための社員での意見交換会

・忘年会等の懇親会の開催
 →従業員のコミュニケーション向上を目的としないイベントは全て不適合

・事業者が関与せず、特定の部署が主体となってのイベント実施

・事業者が関与せず、一部従業員のみでの外部機関主催のイベントへの参加
 →事業者が関与していない有志による取り組みについては不適合

ここではあくまで、事業者によるコミュニケーションの促進のイベントかどうかということがキーワードになっています。
 

社内の効率化を見据えた従業員同士のコミュニケーションの促進

コミュニケーション円滑 コミュニケーションは事業主としては見逃しがちな項目ではありますが、社内の従業員たちのコミュニケーションの円滑さと仕事の効率化は比例しているものです。また、従業員同士のコミュニケーションが円滑であれば、従業員の受けるストレスも軽減することに繋がり健康経営をする上では重要な事とも言えます。

この機会に一度、社内の従業員同士のコミュニケーションが円滑なのかどうかを確認してみてはいかがでしょうか?

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